アソシエ・コンサルタント・グループ 石橋 薦 掲載書籍・雑誌名: 『商業界』 3月号 発行所: 株式会社 商業界
ピンチを乗り越えたデータに基づく顧客対応 順調に伸びてきたように見えるドンキー薬局だが、平坦な道ばかりではなかった。最大のピンチは、97年から98年にかけて近隣2km圏内に6店のドラッグストアが次々とオープンしたときだった。いずれも大手チェーン店で、まともの競争したのでは中小店に到底勝ち目はない。 このとき宮地さんがとった戦略は、「価格競争はしない」「今までの顧客データを利用して徹底的に”顧客”対応する」というものだった。店の中にも危機感がみなぎり、スタッフが一丸となってお客に対応した。その結果、当時出店した6店のうち現在も残っているのは1店だけとなり、他の5店は転廃業してしまった。 オーナーは、当時を振り返って「あのときは、顧客管理をしていて本当に良かったと思いました。それにもましてスタッフが協力してくれたからこそ、今日のドンキー薬局があると思います。本当に今まで良いスタッフに恵まれて幸せです」と言う。 同店の顧客管理は徹底している。創業当時は手書きの顧客カードを作り、来店客ごとに「正」の字で来店回数を記録、一人一人のお客がいつ、何を、いくらで購入したかが一目で分かるようなシステムをつくっていた。現在はパソコンで管理しているが、創業時から手作業で(※)RFM分析を行っていたのには驚かされる。このデータから発送されるDMは毎月7000枚、そのDMによる来店率は32%と非常に高い。 また、3月には道を挟んだ向かい側に、ウォールマートの実験店といわれる西友の大型SC「モラージュ佐賀」がオープン予定という、大きな環境変化に直面している。 その対抗策として、昨年10月から月1回毎月1日に行っているのが「朝市」である。モラージュ佐賀が10時開店なら、その前の朝8時から10時まで開催することにし、地元の農家に協力してもらい、健康に良い野菜を販売してもらっている。 といっても、同店は朝市で利益を得ているわけではない。駐車場を農家に無償で貸し、顧客の健康づくりに役立ててもらいたいという考えだ。 利益の社会還元は顧客への感謝の実践 同店では、会社と従業員の社会貢献を奨励している。毎月の給料日には、従業員一人ひとりにオーナーからの手紙が渡される。内容は従業員への感謝の気持ちを伝えるものだが、その中で給与の中から100円でも10円でも募金するようにすすめている。 会社の活動としては一昨年から募金のために「50円ドリンクセール」を始めた。通常100〜500円で販売している健康ドリンクをすべて50円で販売、その売上げを全額寄付している。初回は商品をすべて自腹でそろえてのセールだったが、昨年はメーカーや仕入先にも協力してもらい、約10万円が募金できたという。 同店は、専業主婦が始めた地方の小さな店が、女性オーナーの工夫とアイデアで地元にはなくてはならない店になった好事例だろう。オーナーの次の一手が楽しみだ。 (アソシエ コンサルタント グループ・中小企業診断士/石橋 薦) 創業者であり、専務取締役の宮地さん(写真右)はズブの素人であり専業主婦から薬局経営者へ転身、顧客のニーズを探りながら試行錯誤を繰り返し、絶大な支持を受ける現在の繁盛店を築いた。1944年生まれ
店 舗 名 : ドンキー薬局 所 在 地 : 佐賀市巨勢町牛島598−1 代 表 者 : 宮地賢二 創 業 : 1989年5月 売場面積 : 80坪 年 商 : 3億7000万円 (2002年8月期) 従業員数 : 社員3人、パート8人
アソシエ・コンサルタント・グループ 川上 正人 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 6月号 発行所: 株式会社 商業界
成長戦略 最重要課題は欠品の防止 たばこを買うお客は、一般に主要な買い場所を決めているといわれている。主には、通勤経路であったり、職場の近くであったり、買物をする場であるなど、よほどの理由がないと変えることはない。 ただし、注意しなければならないのは、欲しいものがない状態、つまり欠品している場合、新たな場所を探し商品を入手するため、元の場所に戻りにくいことである。 新たな場所に特に不便を感じない場合は、再度、購入し、継続する可能性も否定できず、いとも簡単に固定客を失ってしまうことだ。 欠品のあったたばこ店は、また、欠品しているかもしれないという心理が働くからである。 すなわち、たばこ店の最重要課題は、欠品の防止といえよう。 たばこも、行き過ぎた市場細分化戦略がとられ、無数の種類があり、これに輸入品を含めると、その種類は無限ともいえるほど多い。 そのため、品揃えにもひと工夫が必要とされる。 あまりに欲張りすぎて多種類揃えると、回転率が低下し、鮮度に問題が生じるが、逆に品揃え幅が狭ければ、お客の求める商品が提供できない矛盾を抱えることとなる。 そのため、売れ筋の確保や、頻繁な商品改廃、および迅速な取り寄せサービスなどの充実強化も欠かせないところである。 たばこ専業店の今後の必須キーワードは、 @可能な範囲での「販売拠点拡大」 A多頻度な巡回、在庫チェックによる「欠品防止」、そして Bユーザーの嗜好に即応する「商品改廃」の3つといえよう。
アソシエ・コンサルタント・グループ 川上 正人 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 2月号 発行所: 株式会社 商業界
兼田さんは1967年生まれ。中学2年の時に青果店を営んでいた父が倒れ、家業を手伝い始める。大学を卒業し、ジャスコ勤務を経て、91年4月に青果専門店である現在の本店を開設。97年に週末型生鮮市場スタイルの2号店をオープンし、株式会社化を経て現在4店舗を運営中。 <企業概要> 企 業 名 : (株)マルカネ青果 所 在 地 : 広島県呉市広本町3−1−37 代 表 者 : 兼田秀一 創 業 : 1991年 売場面積 : 4店 年 商 : 6億2000万円 従業員数 : 34人(うちパート30人)
アソシエ・コンサルタント・グループ 三谷 昌吾 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 5月号 発行所: 株式会社 商業界
アソシエ・コンサルタント・グループ 三谷 昌吾 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 8月号 発行所: 株式会社 商業界
アソシエ・コンサルタント・グループ 宝徳 健 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 2月号 発行所: 株式会社 商業界
アソシエ・コンサルタント・グループ 鷺山 はるこ 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 11月号 発行所: 株式会社 商業界
アソシエ・コンサルタント・グループ 鷺山 はるこ 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 5月号 発行所: 株式会社 商業界
アソシエ・コンサルタント・グループ 岡本 敏幸 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 8月号 発行所: 株式会社 商業界
(アソシエ・コンサルタント・グループ/岡本敏幸)
アソシエ・コンサルタント・グループ 岡本 敏幸 掲載書籍・雑誌名:『商業界』 2月号 発行所: 株式会社 商業界
愛知県豊橋市には、豊橋駅前を中心とした市街地の中に、広小路商店街、花園商店街、トキワ通商店街、松葉通商店街など10ほどの商店街が、直径約500mの中に東西南北網の目のように交錯している。 空き店舗についてもご多分に漏れずぽつぽつ存在するが、この中の数箇所については、すでにチャレンジショップとして事業運営している。 今回のレンタルサイクル事業は、TMOの豊橋まちなか活性化センターが、広小路商店街と花園商店街で事業運営しているチャレンジショップ各1店舗をそれぞれ拠点として開始したものである。このレンタルサイクル事業は実験的に始められたもので、期限は平成15年3月31日まで。 事業目的は、昨今、郊外のショッピングセンターに客足をとられて、空洞化が叫ばれている中心市街地への来街者数を増やし、活性化を取り戻すことだ。公共交通機関や駐車場に車をとめた買物客が、自転車とショッピングカートの貸し出しサービスを利用し、街中の広い範囲をゆっくりと便利に、買物や遊びに回れるようにサポートをするのが狙いである。商店街への集客力アップが期待されている。 両店にはレンタルサイクルとして自転車を20台、レンタルショッピングカートを10台配置している。当日返却という条件で、両店の営業時間中は、市民だけでなく誰でも利用できる。 もちろん、使用料は無料であるが、開始したばかりとはいえ、利用が多いとはいえない。宣伝不足の感は否めない。しかしながら、市内の放置自転車を再利用している点では、リサイクル事業ともいえる。 TMOでは、この実験事業を成功させた後は、駅前やホテルへの設置も検討しており、来街者数アップへの影響度、商店街の活性化への効果を測定し、低コスト運営に生かす予定である。 (アソシエ・コンサルタント・グループ/岡本敏幸)
アソシエ・コンサルタント・グループ 平野 喜久 掲載書籍・雑誌名:『商業界』1月号 発行所: 株式会社 商業界
愛知県蒲郡市の形原(かたはら)商店街の女性グループ「形原レディースサークル」は、女性だけの有志を募り、独自の活動を続けている。サークルのモットーは、「@お店に足を運んでいただく仕掛けづくり A思い立ったら、即、実行! B小さくてもキラリと輝きたい! C失敗を恐れない」というもの。女性らしい感性と積極的な行動力で、次々にイベントを仕掛けていく。 本年3月には「ひな祭りロード」を開催した。商店街の各店舗の店頭にひな人形を飾って、来店者に手作りの油菓子を振る舞うというイベントだ。地元では、もともと地元の神社の春祭り(4月初旬)にひな人形を飾り、その間、近所の人が気軽に人形を見に訪れ、菓子を振る舞われるという風習があったという。 しかし、生活様式の洋風化とともにいつの間にか立ち消えになっていた。そこで、人とのふれあいを楽しむ地元のよき風習を、商店街の店頭で復活させようと試みたのである。 地元には古くから伝わるひな人形を持つ家庭もあり、「みんなに見てもらえるなら」と、飾り付けに協力。現在では見られない珍しいひな人形や、子供たちの手作りのひな人形が各店頭に並んだ。さながら、商店街は巨大な美術館のような雰囲気。新聞紙上で紹介されたこともあり、遠方からの来街者も増え、その様子を見た地元の人々がさらに触発されて商店街を訪れるという好循環を生んだ。 その他、「だんごラリー」「お月見の会」「一日おかみさん体験」「ミニ商店街」など、季節に合わせて、「お店に足を運んでいただく仕掛けづくり」を行っている。 商店街が廃れていくのを肌で感じた危機感から少人数で始めた活動だが、徐々に支援者も増えてきた。サークルの代表・小林房子さんは、「地元の人たちが楽しんでくれる姿を見ると、私たちも元気になれる」と、さらに次のイベント開催に意欲を見せる。 (アソシエ・コンサルタント・グループ/平野喜久)
アソシエ・コンサルタント・グループ 岡本泰之 掲載書籍・雑誌名:『商業界』11月号 発行所: 株式会社 商業界
広島県府中市は、県内でも有数の工業製品出荷額を誇る「ものづくりの街」である。 その中心の本通り商店街内に存在する空き店舗を「ものづくり直販工房」として活用し、開発意欲ある、ものづくり企業の優れた商品を、広く内外にPRしようという試みを行っている。 工房は平成13年11月にオープン、約20坪の売場面積で、会員企業30社の開発商品約120アイテムを陳列している。 府中市は、家具などの木工品や、味噌などの食料品の地場産業が多い。そのため出品も生活に密着したアイデア商品から、高度な技術を用いた最先端商品まで、各々工夫をこらしており、出展者の息づかいが伝わってくるような品揃えで、来場者を魅了している。 当初予定していた目標を大きく上回り、一日平均約60人の来場がある。 なかでも人気は、出展者を講師とした木工教室など、ものづくりの楽しさを体感できる各種教室で、常に定員を超える申し込みとなっており、商店街への集客力向上に、つながっている。 もともと府中商工会議所が企画するものづくり直販工房と、商店街の空き店舗対策は、別々に構想されたものであった。 「ものづくり直販工房」とは、ものづくり企業が専門家を招き、独自の商品を開発し、インターネットにより広く普及・PRするものであったが、利用者の一部から購入する前に実物が見たいとの要望が寄せられていた。 商店街も通行客の減少をくい止めるべく、県の助成事業による調査報告に基づいて、「とりわけ郷土愛の強い地域消費者」に「府中のよさを情報提供する拠点づくり」が、計画されていた。この2つの事業を府中商工会議所が結びつけ、店舗開設が実現したものである。 (アソシエ・コンサルタント・グループ/岡本泰之)